九州本土最南端・佐多岬を訪ねる、大隅半島へのドライブ旅

旅のスタートは鹿児島空港。豊かな自然とカルチャーが息づく霧島エリアを経由し、大隅半島を南下しながら海岸線の旅を楽しむ。桜島を望む垂水エリアに滞在し、九州本土最南端の佐多岬を目指す。道中ではローカルなスポットに立ち寄り、土地に根ざした暮らしの気配に触れる、1泊2日の旅。
霧島のアートとカルチャーを巡り、垂水エリアへ
大隅半島の玄関口に位置する垂水エリアに位置する「フェアフィールド・バイ・マリオット・鹿児島たるみず桜島」。鹿児島湾(錦江湾)に面し、海沿いのドライブ旅の宿泊地としても最適。
09:20 鹿児島空港
10:00 鹿児島県 霧島アートの森
13:00 ヴォアラ珈琲 霧島国分本店
15:00 牛根麓稲荷神社 埋没鳥居
15:45 回転焼・お好み焼き・なかた
16:45 道の駅 たるみずはまびら たるたるぱあく
18:00 フェアフィールド・バイ・マリオット・鹿児島たるみず桜島
Day1 総移動距離 121.12km
Day1 合計移動時間 約 3 時間 25 分
旅の1日目は鹿児島空港から、宿泊する「フェアフィールド・バイ・マリオット・鹿児島たるみず桜島」までのドライブ旅。ここでしか見られないアートを楽しみ、地元の人たちが集うコーヒーショップを訪ね、鹿児島のアイコンともいえる桜島を眺めながら垂水エリアへと車を走らせる。
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約40分
鹿児島空港に到着。南国の空気を感じながら車に乗り込む。
森にひらかれた美術館「鹿児島県 霧島アートの森」
霧島の自然と現代アートが交わる場所
霧島市から北へ車を走らせて向かったのは、「鹿児島 霧島アートの森」。湧水町、霧島連山の麓、標高約700メートルの高原に広がる野外美術館。2000年に開園し、自然と芸術を融合させた鹿児島を代表する文化施設のひとつとして知られている。
広大な敷地には、国内外のアーティストがこの土地の自然や風土から着想を得て制作したオリジナル作品が点在。草間彌生をはじめとする著名作家の作品が、森や起伏ある地形と呼応するように配置されている。
園内は約2kmの散策路で結ばれており、歩を進めるごとに風景と作品が移り変わっていく。自然の中でアートに触れる体験は、視覚だけでなく身体感覚にもひらかれた、どこか解放感のあるものだった。
1枚目「フィリップ・キング《サン・ルーツ》」
3枚目「植松 奎二《浮くかたちー赤》」
霧島の名ロースター「ヴォアラ珈琲 霧島国分本店」
豆の香りと人が集う店
アート鑑賞の後に訪れたのは、鹿児島県霧島市・国分に本店を構えるスペシャルティコーヒー専門店「ヴォアラ珈琲 霧島国分本店」。コーヒー豆の販売を中心に、テイクアウトのドリンクも楽しめるほか、コーヒー教室教室も開かれており、コーヒーの奥深さに触れられる場となっている。店内には、コーヒーに合うようセレクトされたご当地のお菓子も並ぶ。
オーナーの井之上さんは、豆の品質にこだわるロースターとして知られ、全国のコーヒー愛好家から支持を集めている。訪れたときには、店の奥にある焙煎機を、井ノ上さんと息子さんがちょうどメンテナンスしている最中だった。
全国的な人気を誇りながらも、店には地元の常連客が足しげく通い、並ぶ豆の香りを楽しみながら井之上さんと言葉を交わしている。コーヒーの美味しさと、人と人との距離の近さが心地よく共存する場所だった。
約1時間
全国一の茶産地である鹿児島らしい茶畑の広がりを眺めながら、桜島方面へと車を走らせる。
桜島の噴火が刻んだ風景「牛根麓稲荷神社 埋没鳥居」
埋没鳥居が語る火山の記憶
訪れたのは、垂水市にある「牛根麓稲荷神社 埋没鳥居」。1914年の桜島大正噴火による大量の火山灰や軽石の堆積によって、もともとの高さの大半が埋もれた鳥居だ。現在は笠木の部分だけが地上に現れ、当時の噴火の規模と脅威を物語っている。
火山とともに生きてきた地域の歴史を体感できる場所として、いまは保存・整備が施され、桜島観光の見どころのひとつとなっている。桜島は、いまもときおり噴煙を上げる活火山だ。こうして大規模な噴火の痕跡を目の当たりにすると、自然の力がいかに強大かを感じると同時に、この地で暮らす人びとのたくましさを感じた。
夫婦で守る鉄板「回転焼・お好み焼き・なかた」
配達でもつながる地域の味
垂水市内の街並みが見えてきたところで立ち寄ったのは「回転焼・お好み焼き・なかた」。もともと新聞配達所を営んでいた中田守彦さん・正代さんご夫婦が、15年前に店舗を改装して始めた店だ。
調理場では、正代さんが具材を整え、守彦さんが焼き上げを担う。とりわけ火の加減は難しく、その要を字彦さんが受け持っているという。お好み焼きは約30分かけてじっくりと焼き上げることで、ふんわりとした食感に仕上がるそうだ。
桜島港フェリーから店まで車ではちょうど30分ほど。船を降りた常連客から注文の電話が入り、到着する頃には焼き上がっていることもあるそうだ。あんこの入った「回転焼き」も人気で、見舞いや行事の手土産として買い求める地元客が多い。近くの警察署などへ正代さん自ら配達に出向くこともあり、地域の日常に根ざした店であることがうかがえる。
垂水の恵みを持ち帰る「道の駅 たるみずはまびら たるたるぱあく」
海と大地が育てた名産品たち
「フェアフィールド・バイ・マリオット・鹿児島たるみず桜島」にチェックインする前に立ち寄ったのは、隣接する「道の駅 たるみずはまびら たるたるぱあく」。目的は、お土産探しだ。手に取ったのは、道の駅限定の品々。垂水市で生産されたミニトマトやいんげん、パースニップといった珍しい野菜などを使った品々を手にすることができた。
商品を見渡していると、海と大地の恵みが身近にある土地なのだと、あらためて実感させられる。どれも垂水らしい食材を活かしたものばかりで、選ぶ時間も楽しい。旅が終わったあとも、このお土産たちを味わいながら土地に想いを馳せることもできる。
手作りマップで広がる垂水の夜「フェアフィールド・バイ・マリオット・鹿児島たるみず桜島」
ロビーラウンジにて旅を描く
「フェアフィールド・バイ・マリオット・鹿児島たるみず桜島」にチェックイン。まだ夕食を決めていなかったところ、手続きの際にホテルスタッフから、手作りの周辺ガイドマップと、垂水市観光課が制作した冊子を手渡された。
マップには、近隣の飲食店や温泉施設が丁寧にまとめられている。ホテルスタッフのおすすめは「居酒屋 樹」と「創作割烹 やまぐち」。どちらも海鮮料理が魅力的で、思わず迷ってしまう。さらに、ホテルからの所要時間と地図アプリのQRコードが記されているのもありがたい。温泉については、シャンプーやリンスといった備品の有無まで細かく記載されており、実際に足を運んだホテルスタッフの視点が反映されているように感じられた。
ロビーラウンジのライブラリースペースを眺めながら、今夜の食事と明日の旅程に思いを巡らせる。そんな時間もまた、この旅の楽しみのひとつになった。