伊勢志摩の離島・神島と海岸線をドライブで辿る絶景旅

伊勢湾に浮かぶ「神島」。鳥羽市から14kmの海上に位置する離島のひとつで、古くから神が宿ると信じられてきた歴史をもつ。その神島を有名にしたのは、三島由紀夫の小説『潮騒』だ。その舞台となった秘島を訪ね、伊勢志摩の神秘的な絶景、海の幸を堪能しながら巡る1泊2日の旅。
フェリーに乗り、秘島・神島へ
伊勢旅の拠点となる「フェアフィールド・バイ・マリオット・三重奥伊勢おおだい」。大台町の静かな山間に佇む。
08:00 名古屋駅
10:00 鳥羽マリンターミナル〜神島
11:30 離島・神島
12:00 旅館山海荘
15:00 神島〜鳥羽マリンターミナル
16:30 二見興玉神社
18:30 フェアフィールド・バイ・マリオット・三重奥伊勢おおだい
Day1 総移動距離 234.1km
Day1 合計移動時間 約5 時間 5分
1日目は海から旅がスタート。神島への定期船に乗り、伊勢湾をゆく。周囲3.9kmの島を歩き、島で獲れた海の幸を堪能し、島の暮らしに触れる。
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約120 分
名古屋駅から伊勢自動車道を南へと車を走らせる。最初の目的地、秘島・神島へと向かう。
潮騒の風景が導く「離島・神島」
青と白の絶景、神島のカルスト
マリンターミナルから船に揺られること約40分。伊勢湾の入口に近づき、波の音が大きくなるころに神島が姿を現す。鳥羽港から北東へ約14キロ、周囲およそ4キロの海上に浮かぶ離島だ。島への旅は不思議な高揚感がある。船から見る景色も新鮮で、隔絶された土地へ赴く緊張感もある。
神島は、島の名が示すように、神の支配する島と古くから信じられ、今もなお民俗行事が多く残る。古墳時代から室町時代にかけての神宝が、総数百余点にわたり秘蔵されているという。三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台としても知られる。
伊勢・志摩の海岸線を巡る旅の始まりに神島を選んだのは、石灰岩が風化して生まれた独特の景観「カルスト地形」に惹かれたからだ。船着場から集落を抜け、八代神社の石段を上がると、気持ちのいい森の中の小道が続き、やがて灯台が姿を現す。その先に待っていたのは、『潮騒』のクライマックスシーンにも描かれた「監的哨跡(かんてきしょうあと)」だった。さらに島の東側に現れる白い塔のようにそびえる岩肌と、海の青が織りなすコントラストは、神秘的で壮観だった。
神島の食材を求めて「山海荘」へ
神島では、訪れたいと願っていた場所がある。それが「山海荘」だ。島を一周歩ききったごほうびのランチ。予約までしていただきたかったのが、「山海荘」の名物、神島の名産・蛸を使った「タコ飯」と、島の市場で仕入れた採れたての魚料理なのだ。
タコ飯が提供されるようになったのは、20年前に息子の欽久さんが島に戻り、旅館で働き始めたことがきっかけだという。以来、母である女将・山本晶子さんの得意料理として定着した。常連客からは、電話で予約を受ける際に「タコ飯は入っている?」と必ず尋ねられるほど愛されている。
厚く切られた大ぶりの蛸は歯応えがあり、醤油ダシと相まって噛むほどに旨味が広がる。魚料理はカワハギ。味が染み渡った煮付けをいただきながら、あっという間にすぎていく島の時間に想いを巡らせていた。
車 9km 約30 分
船に乗船し、だんだん小さく見える神島と伊勢湾を眺めた。マリンターミナルで車に乗り換えて「二見興玉神社」へ向かう。
波の先に祈りがある「二見興玉神社」と「夫婦岩」
寄り添うふたつの岩が語るもの
「二見興玉神社」は、古来より伊勢神宮参拝前に心身を清める浜参宮の場とされてきた。参拝者は二見浦の清い水で禊を行ってから外宮・内宮へ向かったと伝えられている。神社の沖合に寄り添うように立つ二つの岩が名高い「夫婦岩」。大きな岩が男岩(おいわ)、小さな岩が女岩(めいわ)とされ、しめ縄で結ばれた姿は、夫婦円満・良縁・家内安全の象徴として知られる。
波に洗われながらも寄り添い続ける岩の姿は、自然と信仰が重なり合うこの地ならではの風景だ。刻々と表情を変える海と空の中で、夫婦岩は静かに、訪れる人々の願いを受け止めているみたいだ。
「フェアフィールド・バイ・マリオット・三重奥伊勢おおだい」へ
チェックインは済ませたものの、夕食のあてはまだ決めていなかった。ホテルスタッフに相談すると、近くのおすすめの食事処をいくつか教えてくれた。飲食店の数が限られる里山エリアということもあり、入店可能かどうかをその場で問い合わせてくれた。
店を紹介するスタッフの口調はどこか楽しげで、この町への愛着が自然と伝わってくる。旅先でこうしたやり取りに出会えると、その土地との距離がぐっと近づいたような気がする。不安もあったが、これも旅の醍醐味のひとつだ。