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栃木 - 宇都宮

宇都宮の奇景・大谷の地下空間と
アート・カルチャーを巡る旅

a stone wall with a blue light

東京から車で約2時間。気軽に出かけられる距離ながら、文化とグルメそして少しの冒険が詰まった旅先だ。1泊2日の旅で、宇都宮を代表する「大谷石 資料館」をはじめ、日本最古の石仏を擁する「大谷寺」、知的好奇心をくすぐる「若竹の杜 若山農場」「宇都宮美術館」といった名所を贅沢に楽しむ。

a plate of food on a table

宇都宮といえば餃子。そんなイメージを持つ人は少なくないだろう。しかしこの土地ならではの自然や文化、歴史を楽しめるスポットが、そこかしこにちりばめられている。1日目は、宇都宮を象徴する「大谷資料館」からスタート。知られざる宇都宮の旅先を巡っていこう。

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東京駅 7:30
131km 移動
約90 分
Travel Icon
大谷資料館 10:00
a rocky cliff with trees and a blue sky

東北道を北へ進み、「大谷石(おおやいし)」の産地として知られる宇都宮・大谷町へ向かった。

地下に広がる巨大採石場「大谷資料館」

people in a tunnel

a blue brick wall with a blue light

大谷石の歴史が刻まれた地下空間へ

旅の始まりは、大谷石の採掘の歴史や文化を紹介する「大谷資料館」。地下に広がる巨大な採石場跡が公開されている。地下空間は深さ約30m、広さは約2万平方メートルにも及び、手作業や機械によって長い年月をかけて掘り出されたものだ。内部には巨大な石の柱が並び、まるで地下神殿のような独特の景観が広がる。

a stone structure with a light coming through

第二次世界大戦中には地下倉庫や軍事工場として利用され、戦後は政府米の貯蔵庫としても使われていた。現在ではその独特の空間を生かし、映画やドラマ、ミュージックビデオの撮影地としても知られ、アート展示やイベントの会場として活用されている。都心からそう遠くない宇都宮の地に、異世界のような空間が広がっていることに驚かされた。

a man holding a pickaxe in a brick wall
大谷資料館
321-0345 栃木県宇都宮市大谷町909
9:00〜17:00(4〜11月) 9:30〜16:30(12〜3月) *火曜日定休

岩壁に刻まれた千年の祈り「大谷寺」

a building in front of a rock wall
a stone carving of a person with many arms

岩壁に刻まれた大谷観音と大谷の景色を望む平和観音

大谷資料館から大谷街道を南に進んだ先にある「大谷寺」。日本最古の石仏「大谷観音」で知られる寺院だ。弘法大師(空海)が9世紀初めに開いたと、大谷寺に伝えられている。高さ約4メートルの石仏は、大谷石の自然の岩壁に直接彫られており国の重要文化財に指定されている。洞窟のような空間に安置され、周囲の岩肌と一体となった独特な雰囲気を漂わせている。

a stone wall with carvings on it

近くの大谷公園には、高さ27メートルの「平和観音」が立ち、大谷地区の象徴的な存在となっている。像の周辺には展望台が整備され、大谷採石場跡や宇都宮市街を望む景色が広がる。境内も公園も大谷石に囲まれ、土地に刻まれてきた採石文化と歴史の深さを実感した。

a statue of a woman on a rock
大谷寺
321-0345 栃木県宇都宮市大谷町1198
8:30〜16:30(4〜9月) 9:00〜16:30(10〜3月) *木曜日定休

大谷で出会う食と音楽「Punto 大谷町食堂」

a plate of food on a table
a man cooking in a kitchen

温かな時間とイタリア料理を地元の食堂で

大谷公園のすぐそばにあるレストラン兼カフェ「Punto 大谷町食堂」に立ち寄った。イタリア料理をベースに、地元食材を取り入れた料理を気軽に楽しめる。店舗はガソリンスタンドの跡地をリノベーションしたユニークな建物で、地域の景観に溶け込む開放的な空間が印象的だ。

注文したランチコースは、サラダと前菜の盛り合わせに始まり、あさりと菜花のペペロンチーノ、メインには栃木名産のとちぎゆめポーク、デザートにタルトとコーヒーが付く充実した内容。どの料理も丁寧に仕上げられており、満足度の高い一皿だった。

a man playing a violin in a restaurant

店主の高橋さんは料理店を営む傍ら、音楽好きが高じて店や大谷の施設でミュージシャンを招き、さまざまなイベントを開いているという。たまたま店を訪れていたPhilharmony Wedding団長のikuさんが、おもむろにヴァイオリンを弾き始め、店内のお客さんを楽しませていた。食と音楽を通して、人が自然とつながっていく大谷のコミュニティの一端を垣間見ることができた。そのつながりは、きっと高橋さんの人柄によって育まれているのだろう。

a gas station with a sign and a barrel
Punto 大谷町食堂
321-0345 栃木県宇都宮市大谷町1152
11:00〜15:00(昼) 17:30〜21:00(夜) ※水曜日定休、他不定休あり

Punto 大谷町食堂 13:00
6km 移動
約11 分
Travel Icon
若竹の杜 若山農場 13:15
a road with trees and power lines

大谷町から車を北へと走らせる。農村の小道を進むと大きな竹林が見えてきた。

竹が作り出す世界観を楽しむ「若竹の杜 若山農場」

a path with tall trees
a tree in a forest

竹に囲まれた広大な農場とこれから

大谷地区を離れ、次に訪れたのは宇都宮北部にある竹林の農場「若竹の杜 若山農場」。親子三代にわたり百年余、「農業とは土づくりに在り」の言葉を信条に、自然循環型農法を大切にしながら筍と栗を中心に育て続けている農場だ。

a close up of a bamboo

広大な敷地内には竹林が広がり、さまざまな種類の竹を見て回ることができる。これほど多くの種類があることにまず驚かされた。中でも、水戸黄門が旅の杖として愛用していたともいわれる「亀甲竹」(きっこうちく)は、節が亀の甲羅のように隆起した珍しい竹で、初めて目にする独特の姿が印象に残った。

a room with a tree and posters on the wall

園内には竹にまつわるアート作品や、竹の文化や利用を学べる展示を行うギャラリー館もある。ギャラリー館では、竹を最後まで生かす取り組みの一例として、竹繊維を使った洋服や容器なども展示されており、資源としての竹の新たな可能性を感じさせてくれた。

a sign on a wall
若竹の杜 若山農場
320-0075 栃木県宇都宮市宝木本町2018
09:00〜17:00(平日) 09:00〜20:00(土・日・祝) *夏季(6〜8月)の土日祝日は、閉園時間が21時。

宇都宮名物を探して「道の駅 うつのみや ろまんちっく村」

a building with a lot of plants outside
a fish shaped object next to bags of food

ろまんちっく村の青空館へお土産探し

今夜の宿泊先「フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮」にチェックインする前に、隣接する「道の駅 うつのみや ろまんちっく村」へ立ち寄った。ひと足先にお土産を買っておこうと思い至ったからだ。

a group of strawberries in a box

広大な複合施設の中にある市場「あおぞら館」には、栃木の名産のいちごをはじめ、新鮮な野菜や花が豊富に並び、店内を埋め尽くしている。旬の食材やご当地の品に目移りしながら手に取ったのは、「駒場屋米菓の揚げもち」「わかやまの羊羹」、そして江戸時代から伝わり、無病息災を願って飾られる宇都宮の郷土玩具「黄ぶな」。いずれも宇都宮を代表する名産で、持ち帰るのが今から楽しみだ。

「フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮」

a room with furniture and lights
夕食はホテル近くのレストランへ

今夜の宿は、「道の駅 うつのみや ろまんちっく村」に隣接する「フェアフィールド・バイ・マリオット・栃木宇都宮」。チェックインは済ませたものの、まだ今夜のディナーを決めていなかった。ホテルスタッフに尋ねると、道の駅には21時まで営業している「村の食堂・畑の台所 麦の楽園」と「お食事処 ゆず庵」という2つのレストランがあるという。

a building with a covered entryway at night

どちらも旬の食材を生かした里山料理も提供しているのだという。しかも和食か洋食を選べるのはうれしい。道の駅は早く店が閉まる印象があるが、夜遅くまで営業しているのはありがたい。

さらに、ホテルの隣には露天風呂付きの天然温泉があることも教えてくれた。ロビーラウンジではタオルを手に出かけていく宿泊客の姿も見かけた。どうやら、お風呂を先に済ませてから夕食へ向かうのだろう。ならば自分も、まずは温泉へ向かうことにしよう。